米国石油ガス関連株のレバレッジ2倍ETF【GUSH】について解説していきます。
“GUSH”とは？
GUSH … Direxion Daily S&P Oil & Gas Exp. & Prod. Bull 2X = ﾃﾞｨﾚｸｼｮﾝﾃﾞｲﾘｰS&P石油･ｶﾞｽ探鉱･生産ﾌﾞﾙ2倍
S&P Oil & Gas Exploration & Production Select Industry Indexの日次変動の２倍への連動を目指す米国籍ETFです。
運用会社 … Direxion
設定日 … 2015/5/28
資産総額 … 7.8億ドル
経費率 … 0.95%
[chat face=”me.png” name=”レバみ” align=”left” border=”none” bg=”yellow”]2020年5月にレバレッジが3倍から2倍と変更になりました[/chat]
“GUSH”の全期間チャート
GUSHの全期間チャートを見てみましょう。
S&P Oil & Gas Exploration & Production Select Industry Index はという指数は米国内の石油・ガス探査・生産を行う企業の業績に連動します。GUSHはその指数の日次変動のレバ２倍ですが、全期間を見るとかなりの勢いで下げています。
GUSHはレバレッジ3倍だったのですが、2020/5/19に原資産の流動性が著しく少ないということでレバ3倍の価格推移に連動させることが困難だとしてレバレッジ2倍に変更されています。ですので2020/5/19以降では変動幅が少ないように見えます。
“GUSH”の詳細と他ETFとの比較
GUSHの詳細と他ETFを比較していきます。
まずはレバレッジ無しETFの”XOP”とS&P500指数ETFの”IVV”とエネルギー関連株ETF”XLE”と比較してみます。
| ティッカー | XOP | GUSH | IVV | XLE |
|---|---|---|---|---|
| 正式名称 | SPDR S&P Oil & Gas Exploration & Production ETF | Direxion Daily S&P Oil & Gas Exp. & Prod. Bull 2X | iShares Core S&P 500 | Energy Select Sector Index |
| 連動指数 | S&P Oil & Gas Exp. & Prod. | S&P Oil & Gas Exp. & Prod.の日次変動ブル2倍 | S&P500 | Energy Select Sector Index |
| 設定日 | 2006/6/22 | 2015/5/28 | 2000/5/19 | 1998/12/22 |
| 資産総額 | 35億ドル | 7.8億ドル | 3270億ドル | 260億ドル |
| 経費率 | 0.35% | 0.95% | 0.03% | 0.12% |
メジャーなETFと比較するとGUSHの資産残高が低いです。
経費率はレバレッジ無のETFと比較するとやはり高いですね。
また”GUSH”、”XOP”、”IVV”、”XLE”のチャート比較してみました。
GUSHの設定来を起点として比較すると、このようになります。(2021/12時点)
GUSHが可哀想なことになっています。
レバ無しETFのXOPを見ると全体的に下げ相場なので日次のレバレッジがかかると著しく下げるということですね。
XOPがIVVを基本的にアンダーパフォームしていますので、GUSHを長期投資するのは避けた方が良いですね。
石油・天然ガス系が大幅に上昇するであろうタイミングでの短期投資であれば、レバレッジをかけるメリットがあると言えるでしょう。
次は他のレバレッジETFと比べてみましょう。
| ティッカー | GUSH | SSO | ERX |
|---|---|---|---|
| 正式名称 | Direxion Daily S&P Oil & Gas Exp. & Prod. Bull 2X | ProShares Ultra S&P500 | Direxion Daily Energy Bull 2X |
| 連動指数 | S&P Oil & Gas Exp. & Prod.の日次変動ブル2倍 | S&P 500 Indexの日次変動ブル2倍 | Energy Select Sector Indexの日次変動ブル2倍 |
| 設定日 | 2015/5/28 | 2006/6/21 | 2008/11/8 |
| 資産総額 | 7.8億ドル | 46億ドル | 4.9億ドル |
| 経費率 | 0.95% | 0.90% | 0.95% |
| レバ無ETF | XOP | IVV | XLE |
“SSO”や”ERX”と比べると経費率が同じですね。
資産残高は大差ないです。
設定日をみるとGUSHが2015年と最も新しいです。
チャートも見てみましょう。
GUSHの設定来からの比較です。
エネルギー関連やエネルギー資源ETFのこれまでの傾向を見ると一貫して下げ・揉み合い相場となっていますので、日次レバレッジがかかったETFに長期投資するのはやめておいた方が良いでしょう。
ERX、GUSHどちらともS&P500のレバ２倍であるSSOと比較するとかなりのアンダーパフォームとなっています。